能力開発研究所(徳島)にある、大塚グループの理念を具現化した「巨大なトマトの木」の下で撮影
大塚ホールディングス株式会社
代表取締役社長 兼 CEO
樋口 達夫
東日本大震災を受け、大塚グループが果たすべき使命
東日本大震災で亡くなられた方々に深く哀悼の意を表し、被災された皆さま、およびご関係者の皆さまに心よりお見舞い申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。
大塚グループでは被災地支援のため、飲料・食品、医療用医薬品、OTC医薬品等グループ各社の製品の提供や義援金による支援を実施しました※1。復興に向けた取り組みが日本全体で本格化する中、大塚グループはこれからも製品の安定供給はもとよりメーカーとしての役割と責任を通じ、被災された方々の健康に関わる支援に力を尽くしていく所存です。
上場を好機に
大塚グループの持株会社として2008年に発足した当社は、2010年12月、東京証券取引所市場第一部に上場しました。上場により、今後は、より多くのステークホルダーの皆さまからより一層のご支援とともにご指導・ご鞭撻をいただく機会に恵まれることになりました。一方、このことにより、今までにないものを生み出す「創造性」と、物事を成し遂げる「実証」をキーワードに、「ものづくり企業」であることにこだわってきた大塚グループの姿勢をより多くの方々にお伝えする機会を与えられたと考えています。株式市場からの声に耳を傾けつつ、大塚グループが守り継いできた遺伝子ともいえるこの「実証と創造性」を今後も発揮していく所存です。
また、経営における一層の透明性を確保するために、適切でタイムリーな情報開示に努め、またコンプライアンス、そして企業統治の強化を進めることで、上場企業としての責務を果たし、ステークホルダーの皆さまの信頼に応えていきます。
大塚グループが取り組む社会的責任(CSR)とは
大塚グループが企業理念として掲げる‘Otsuka-people creating new products for better health worldwide’(世界の人々の健康に貢献する革新的な製品を創造する)は、私たちグループ社員一同が果たしていくべき社会的目的であり、社会的責任の一端を示しています。世界の人々のより良い健康に貢献するために、革新的な製品を創造し世の中に送り出していく円滑な企業活動と、その活動をとりまく多くのステークホルダーの方々とのコミュニケーションや、社会貢献活動が大塚グループのCSRの土台をなす部分だと考えています。大塚グループでは、病気の診断から治療まで包括的なヘルスケアを提供する「医療関連事業」と、日々の健康の維持・増進をサポートする「ニュートラシューティカルズ※2関連事業」を2本の柱にヘルスケアを身体全体としてトータルでとらえ、世界23カ国・地域に広がるグループ社員が、“健康”という人類の普遍的な願いに貢献すべく、さまざまなテーマに挑戦しています。また一方で、「健康」「自然環境」「地域社会」をキーワードにした社会貢献活動を、「大塚らしさ」を念頭に国内外で幅広く推進しています※3。
大塚グループ発祥の地、徳島にある社員用研修施設「能力開発研究所」には、企業理念のキーワードである「創造性」を具現化した3つのモニュメントがあります。水気耕栽培により植物が持つ潜在能力を最大限に引き出した結果、1本のトマトの木が多いときには1万個以上の実を付ける「巨大なトマトの木」。本来真っ直ぐ伸びるはずの杉の大木が大きく弧を描いて立つ「曲がった巨大杉」。大きな石が、豊かにたたえられた水面にいくつも浮かぶ「水に浮かぶ石」。これらは、発想の転換、常識にとらわれないこと、を大切にする大塚グループの創造性のシンボルです。これらの施設は社内研修のみならず、社外の取引先や地域の方々にご見学いただける機会を設けております。
また、大塚グループ各社では、「多様性」を尊重する価値観が共有されています。国内外の個々の社員の自由な発想を尊重し、最後まであきらめずに実証していく企業風土が、グループ創立90年の歴史の中で醸成されてきました。今後も社内におけるダイバーシティ(多様性)を推進し、そこから生まれるさまざまなアイディアを形にして新しい市場や製品を創出し、地域ごとの文化の違いを尊重しながら、各地域での事業活動、社会活動と融合していきます。
さらに、地球環境に目を向ければ、温暖化をはじめとする環境問題は、私たち人類にとって避けて通ることのできない共通の重要課題となっています。低炭素社会および循環型社会の実現のため、社員一人ひとりが環境保全への意識を向上させ、製造面についてはCO2の削減や3R※4につながる新技術の開発や改善活動を行うなど、社会の責任ある一員として、地球環境保全に積極的に寄与していきます。
グローバルヘルスケア企業として、さらなる成長を
大塚グループは、今後も人々の普遍的な願いである「健康」にこだわり、「病気の診断と治療」から「日々の健康の維持・増進」に至るまでヘルスケアをトータルでとらえ、グローバルヘルスケア企業として持続的な事業活動を世界的に展開します。
医療関連事業では、アンメットメディカルニーズ(未充足な医療ニーズ)に対応するため、重点領域として中枢神経領域、がん領域に注力しています。さらに、病気の診断から治療に至る包括的なヘルスケアを提供すべく循環器領域、消化器領域、眼科領域、診断薬、輸液事業、医療機器事業など多岐に亘る領域・事業に取り組んでいます。
医療関連事業における新たな挑戦として、現在国内と中国を中心に展開している医療機器事業を、将来的にはグループの中心的事業の一つとして成長させていきたいと考えています。2011年2月には、医療機器部門の戦略立案、経営資源の配分、事業開発を推進する持株会社として大塚メディカルデバイス株式会社を設立しました。大塚グループがこれまで蓄積してきた医療機器事業の経験・ノウハウを新会社のもとに結集し、新たな医療ニーズに応えることでさらなるグループの成長を目指します。
ニュートラシューティカルズ関連事業では、健康問題、食糧問題、環境問題など人類が抱えるさまざまな問題を「大豆(Soy)」が「解決(solution)」するという考え方「Soylution」をテーマに大豆ビジネスに注力しています※5。フルーツ大豆バー「SOYJOY」や大豆炭酸飲料「ソイッシュ」といった製品を通じて、「Soylution」のグローバル展開を強化していきます。
今後も、大塚グループならではの独自性を活かして変化に果敢に対応し、グローバルな舞台で人々のより豊かで健康な暮らしに貢献したいと考えています。
新たなステージに向けて一歩踏み出した大塚グループへ、皆さまの尚一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
- ※1 詳しくは東日本大震災への対応と支援についてをご覧ください
- ※2 nutrition(栄養)+pharmaceuticals(医薬品)の造語
- ※3 詳しくは地域社会とのかかわりをご参照ください
- ※4 Reduce:減らす、Reuse:繰り返し使う、Recycle:再資源化
- ※5 詳しくはHighlight2 Soylution 日本から世界へをご参照ください








