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人々の健康のために食ができること。
大塚グループができること。
メディカルフーズ

大塚グループは、患者さんをはじめ、日々の健康を気遣う必要のある多くの人々に「栄養」を届けてきた。しかし、噛むことや飲み込むことが難しい、適切な水分補給が必要など、その健康状態は千差万別。「メディカルフーズ」は、そんなひとりひとり異なる健康状態にあわせた栄養を提供するために生まれた。医療や介護の現場で役に立つだけでなく、製薬会社ならではの医学的・栄養学的根拠に裏付けられた独創的な食品である。長寿社会を迎えた日本において、人々の健康のために「食」ができることは何か。そして、世界の人々の健康に大塚グループができることは何か。これからの時代を見据えたメディカルフーズへの挑戦は、臨床栄養に強みを持つ大塚の重要な使命である。

たとえば、オーエスワン。経口補水療法への挑戦。1990年代の日本では、脱水症の患者さんの水・電解質補給は点滴という方法が一般的であった。しかし、欧米では点滴よりも腸の吸収能力を利用する経口摂取が優先されていた。世界でコレラが流行した際に、下痢やおう吐による脱水症に対して、経口補水療法が効果を発揮したという事実もあった。そこで、大塚グループは輸液事業の知見を活かし、経口補水液の開発に着手する。成分の検討を重ね、さらに飲みやすさと賞味期限を長くするために多岐にわたる組み合わせを試した。そうして2001年に発売、2004 年には経口補水液として日本で初めて「病者用食品」の表示許可を取得した。食品であるオーエスワンは、近年では医療機関で活用されるだけでなく、医師の指示のもと、患者自身で、軽度から中等度の脱水症、脱水を伴う熱中症の対処に使用できるアイテムとしても広くその名を知られている。

ハイネックスイーゲル。濃厚流動食への挑戦。流動食とは、患者さんの健康維持に欠かすことのできない、食事の代わりとなる大切なもの。しかし、液体である流動食は、胃から食道に逆流しやすかったり、すぐに胃から腸管に流れるため、下痢を起こしやすいことが課題となっていた。当時すでに流動食を発売していた大塚は、そんな現場の声に応えるため、全く新しい流動食に挑んだ。液体のまま使用できて、胃の中で自然に固まるようにできないか。アイデアが形になるまで、幾人もの研究員たちがあきらめず試行錯誤を続けた。新たな概念を取り入れたこの濃厚流動食は、「食」という側面から医療の現場を支えている。

そして、えん下困難者食や咀嚼開始食への挑戦。経口摂取の大切さを医療の現場から学んだ大塚は、「口から食べる」ことへの追求を続けてきた。食事の摂取には、咀嚼(かむ)、食塊形成(まとめる)、えん下(飲み込む)、といった3つのプロセスがある。 2006年には、口の中で溶けにくく飲み込みやすい、ゼリー状のえん下困難者用食品エンゲリードを発売。2014年には、固形物の食感を持ち咀嚼するとペースト状になって飲み込みやすくなるプロセスリードを製品化。これらの製品は、医療や介護の現場で多くの人に、食べる喜びを届けている。

ただ病気を治すだけではなく、ひとりひとりの充実した人生を支えるために。「食べる」という行為を、健やかな毎日と豊かな人生へとつなげていくために。キーワードは「脱水」「低栄養」「えん下障害」。大塚グループは、日本だけではなく、アジアを中心とした海外でも、メディカルフーズへの挑戦を加速させていく。