ヘルスケアを身体全体でとらえ、大塚らしい創造的な製品で更なる成長を目指す
当社グループは、鳴門の渦潮や阿波踊りで知られる徳島県鳴門の地で1921年に化学原料メーカーとして創業し、昨年で90周年を迎えることができました。これも皆様のご支援の賜物と存じます。深く感謝申し上げます。
今日に至るまでの90年を振り返ってみると、大きく分けて4つのステージにおける挑戦と成長の歴史でありました。
第1のステージは、戦後、点滴注射薬の製造販売開始により医薬品事業に参入し、その後、OTC医薬品や栄養飲料・食品へと事業の多角化を進めた「徳島での創業期」です。
第2のステージは1970年代から1980年代にかけての「成長期」です。新薬の自社開発を目指して医薬品研究所を1971年に設立し、また、「ポカリスエット」や「カロリーメイト」といった製薬会社ならではの科学的根拠のある機能性飲料・食品事業を拡大したのがこの時期です。
第3のステージは、1980年代後半から2000年頃にかけて積極的な海外展開を推進した「国際展開期」です。そして21世紀に入って今日に至る第4のステージが、「世界のリーディングカンパニーを目指した発展期」となります。昨年末の上場を好機としてとらえ、それをテコに新たな挑戦に取り組むことで、更なる成長への一歩を踏み出しました。
当社グループは、‘Otsuka-people creating new products for better health worldwide’(世界の人々の健康に貢献する革新的な製品を創造する)を企業理念に、病気の診断と治療に寄与する「医療関連事業」と、日々の健康の維持・増進をサポートする「ニュートラシューティカルズ※関連事業(NC関連事業)」を2本の柱に、ヘルスケアを身体全体でとらえ「健康」をテーマに様々な事業を展開するグローバルヘルスケア企業です。
多岐に亘る事業をヘルスケアというテーマのもとに展開することで、事業間のシナジーが生まれ、90年の歴史の中で数々の革新的な製品を世に送り出してきました。輸液の滅菌技術を応用して開発した世界初のレトルトカレーとなる「ボンカレー」(1968年)や、同じく輸液のノウハウを活用し、発汗により身体が失った水分・電解質を補給する「汗の飲料」をキーワードに開発した「ポカリスエット」(1980年)、病者向けの濃厚流動食をヒントに生まれた「カロリーメイト」(1983年)などがあります。
更に、従来の薬剤とは異なるドパミンパーシャルアゴニストという全く新しい作用機序を持つ抗精神病薬「エビリファイ」(2002年)が、世界中の患者さんの社会復帰に貢献しています。これからも、まだ世の中に存在しない革新的な製品を生み出すビッグベンチャーカンパニーを目指してまいります。
さて、当第2四半期の業績は、震災や長期化する円高の影響などの厳しい外部要因を吸収し、全体としては順調に推移しました。
医療関連事業では、主要製品である「エビリファイ」のグローバルでの継続的な成長、国内での「アロキシ」「アブラキサン」「イーケプラ」「サムスカ」といった新薬の貢献、「エルネオパ」の成長を中心とした臨床栄養製品の堅調な推移が業績に貢献しました。NC関連事業では、「ポカリスエット」は国内こそ昨年の猛暑効果による好業績に及びませんでしたが、海外では前年同期比数量ベース+20%以上の伸長と好調を継続しております。
更に、継続したコスト構造の見直しなど収益改善に向けた取り組みが成果を上げたことなどにより、増収増益という結果になりました。
現在、当社グループは、2013年度を最終年度とする第一次中期経営計画の達成に向けてグループ一丸となって取り組んでいます。医療関連事業では「エビリファイ」事業・がん事業からの収益最大化と、国内での新薬上市による売上増が当中期経営計画での主な成長ドライバーになります。
NC関連事業では、アジアを中心とした海外展開の加速と、コスト構造の見直しによる収益性の改善に注力してまいります。加えて、更なる成長への布石として、「医療機器事業」を次世代のコアビジネスとして育成、また、身近で栄養豊富な大豆をテーマとする製品開発とグローバル展開に取り組んでまいります。
新たなステージに向けて一歩を踏み出した当社グループへ、皆様の尚一層のご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
代表取締役社長 兼 CEO
樋口 達夫

- ※nutrition(栄養)+pharmaceuticals(医薬品)の造語







