対処すべき課題

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経営環境及び対処すべき課題

2022年は、未だ終息しない新型コロナウイルス感染症の影響と地政学的リスクの高まりにより、社会情勢は一層不透明さを増し、当社グループの事業活動においても一定の影響を受けました。

コロナ禍で自粛されていた社会活動が再開されたことに伴い、新たな事業環境に対応するマーケティング活動や営業活動等を積極的に進めてまいりました。一方で、従業員の安全確保と事業活動継続に取り組み、安定して製品を供給できる体制を維持してまいりました。

昨年来のウクライナ・ロシア情勢について深く憂慮しており、早期かつ平和的な解決に向かうことを願っております。
当社グループは、両国において事業拠点を有しておりませんが、一部医薬品等を提携先を通じて販売しております。
“Otsuka-people creating new products for better health worldwide”の企業理念のもと、医薬品を必要としている患者さんのため、当該情勢を慎重に注視しながら、医薬品の供給を維持できるよう最善を尽くしたいと考えております。一部のサプライチェーンの混乱や治験への影響等があったものの、全体への影響は限定的でありました。今後、当該情勢が長期化、深刻化した場合、さらなる原材料価格の高騰、サプライチェーンの混乱や為替の影響等が想定されるため、事業及び業績への影響を注視してまいります。

一方、根本的なヘルスケア業界を取り巻く事業環境は、高齢化、高額医薬品の発売、感染症対策等による医療費の増加傾向が続き、日米欧諸国において治療に対する医療コストへの関心が高まっております。限られた財源の中で、医療指針が医療コストと治療効果のバランスの中で捉えられ、薬価制度の改革やジェネリック医薬品の浸透が進む一方、AI、機械学習や遺伝子治療等の新テクノロジーが台頭してきています。このような中、病気に対する日々の予防を含む健康への意識が一段と高まりを見せております。

当社グループは、企業理念のもと、「流汗悟道」「実証」「創造性」という経営の真髄に基づき、ユニークかつ多様な事業と、世の中の真のニーズ・インサイト、サイエンスやテクノロジーを有機的に結合させることから生まれる新しいコンセプトや、多様な事業との重なりや派生、ニッチな領域の開拓により新たな価値を創造してきました。日々の健康の維持・増進、疾病の診断から治療までを担うトータルヘルスケア企業として、顕在化しているが満たされないニーズと消費者が気づいていないニーズに対し、医療関連事業とニュートラシューティカルズ関連事業の独創的な製品を提供することにより、「世界の人々の健康に貢献する、なくてはならない企業」を目指してまいります。

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