調達

基本的な考え方

大塚グループは、トータルヘルス企業として、すべての人々に信頼される安全・安心な製品を安定供給することを責務としています。そのために、当社グループが製品や原材料を調達する際は、品質・安全性・安定供給に加え、人権の尊重、適正な労働環境の確保、腐敗防止、環境保全に配慮した「責任ある調達」をサプライヤーをはじめとするビジネスパートナーと協働して推進しています。これらの取り組みを通じて、持続可能なサプライチェーンの構築と相互の企業価値向上を目指します。

大塚グループのマテリアリティ(重要項目)と主に関連するSDGs
(持続可能な開発目標)

  • ビジネスパートナーと協働した
    サステナブルな社会の実現

社会課題

  • (パンデミック、地政学的リスクなどによる)サプライチェーン寸断による原料調達や製品供給の不安定化
  • 持続可能なサプライチェーンの構築

関連するSDGs

戦略 施策 指標
  • リスクに対応した強固な安定調達体制の構築
  • サプライチェーン上流の可視化とリスクの特定および対応
  • 特定したリスクへの対応率
  • 本施策へのサプライヤー参加率
  • インシデント発生時のアンケート回答率
  • 責任ある調達の推進
  • 人権や環境等に配慮した「責任ある調達」を実現するためのビジネスパートナーとの強固なエンゲージメントの構築
  • サプライヤーとのコミュニケーション実施数

サプライヤーの皆さまとともに取り組むサステナブル調達

すべてのビジネスパートナーと高い倫理観を共有し、責任ある事業活動を推進するため、「大塚グループ ビジネスパートナー行動規準」を制定しています。また、調達活動においては当社グループの行動指針として「大塚グループ 調達方針」を定めるとともに、サプライヤーに向けて「大塚グループ サステナブル調達ガイドライン」を策定し、その内容の周知・浸透を図っています。さらに、当社グループ関係者による不正行為や法令違反、またはその疑いについて、サプライヤーを含むビジネスパートナーが相談・報告できる窓口(スピークアップライン)を設置しています。

大塚グループ調達方針

本方針は6言語で作成されています。

大塚グループサステナブル調達ガイドライン

本ガイドラインは6言語で作成されています。

推進体制

当社グループでは、以前から取り組んできた原料調達におけるリスク対策や製品の安定供給の取り組みをさらに高度化するため、2022年に大塚グループサステナビリティ担当取締役をトップとして「サステナブル調達強化プロジェクト*」を発足しました。四半期ごとに各活動目標の進捗と課題を共有しています。
本プロジェクトは、高品質な製品をお届けするための強固な安定調達体制の構築を目指す「安定調達」と倫理的かつ持続可能な調達活動を目指す「責任ある調達」を2本柱として、各ワーキングチームに分かれ、活動を推進しています。

  • *大塚ホールディングス、大塚製薬、大塚製薬工場、大鵬薬品、大塚倉庫、大塚化学、大塚食品、大塚メディカルデバイス、イーエヌ大塚製薬、大塚テクノ、岡山大鵬薬品、大塚包装、JIMROの取締役および調達、生産、IT、コンプライアンス担当者などが参加

サステナブル調達活動のあゆみ

年 主な取り組み
2019
  • 組織横断のサステナブル調達タスクフォースを結成
  • 国連グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン作成「CSR調達セルフ・アセスメント質問表」を用いた第一回アセスメント*(~2023年)およびサプライヤー向け説明会を開始
2020
  • 当社グループ共通の「大塚グループ 調達方針」ならびに「大塚グループ サステナブル調達ガイドライン」を策定
2022
  • 大塚グループサステナブル調達強化プロジェクトを発足
  • 「安定調達」「責任ある調達」の2本柱でサステナブル調達の取り組みを強化
2023 【責任ある調達】
  • 大塚グループ独自のアセスメントおよび国際的な評価プラットフォームであるEcoVadisを導入し、グループ共通のサプライヤー評価・改善の仕組みを構築
  • 本プロジェクトのKPIとロードマップを再策定
2024
  • 「大塚グループ ビジネスパートナー行動規準」を制定
  • 「大塚グループビジネスパートナースピークアップライン」を設置
【責任ある調達】
  • 「大塚グループ 調達方針」「大塚グループ サステナブル調達ガイドライン」を改定し、国内外のサプライヤー評価を高度化
  • EcoVadisを含むサプライヤーリスク管理プログラムを海外事業会社に導入
【安定調達】
  • 調達情報を一元的に管理するResilireの運用を開始
  • 日本国内の直接材サプライヤーを対象に説明会を実施
  • 海外サプライヤーにも、Resilireに対する同意の取得・拠点情報の登録を展開
2025 【責任ある調達】
  • 第二回アセスメント*を開始(~2027年予定)
  • 直接材の一次調達先から対象範囲を拡大するため、研究・開発・生産・品質などの関連部門との連携を開始
【安定調達】
  • 災害時の対応を確認する「サプライヤー状況確認 アンケート」を実際のインシデント発生時に実施
2026~ 【責任ある調達】
  • サプライヤー評価・改善活動のさらなる高度化を推進
【安定調達】
  • 海外の製造拠点のサプライヤーにResilireを展開
  • *対象:国内主要事業会社におけるすべての直接材サプライヤー約600社
サステナブル調達強化プロジェクト推進体制

具体的な取り組み

サプライヤー企業とのパートナーシップ構築

大塚グループは、内閣府や中小企業庁などが推進する「未来を拓くパートナーシップ構築推進会議」の趣旨に賛同し、サプライヤー企業の皆さまとの信頼関係構築ならびにさらなる連携強化を目的に、「パートナーシップ構築宣言」を公表しています。現在、大塚ホールディングス、大塚製薬、大塚製薬工場、大鵬薬品、大塚食品、大塚化学、大塚包装、イーエヌ大塚製薬、大塚テクノの9社が宣言を行っています。

サプライヤーデュー・ディリジェンスの実施

大塚グループ各社では従来より、新規取引先へのデュー・ディリジェンスならびに主要原材料のリスクアセスメントを行い、想定されるリスクの明確化とともに複数社購買を原則とするなど、原料調達のリスク対策を講じています。
新規取引先へのデュー・ディリジェンスは、一部の海外と国内の事業会社では人権、労働環境、腐敗防止、自然環境などの内容も踏まえて評価を行っていますが、全グループ会社へと展開していくことが今後の課題です。

安定調達

高品質な製品を安定的にお届けするため、当社グループでは強固な安定調達体制の構築に取り組んでいます。その一環として、グループ横断のワーキングチームを結成し、これまで各社で個別に管理していた調達情報を一元管理するために、2024年にサプライチェーンリスク管理クラウドであるResilire(レジリア)を導入しました。運用にあたっては、日本国内の直接材*サプライヤーを対象に説明会を実施し、情報連携体制の構築を進めました。2025年度は、対象サプライヤーの約8割に本取り組みへご協力・ご参加いただき、情報登録への同意の取得および拠点情報の登録を進めました。また、Resilireを活用し、災害発生時におけるサプライヤーの状況を迅速に把握するための「サプライヤー状況確認アンケート」を、実際のインシデント発生時に実施しました。その結果、回答率は100%となり、従来の個別確認と比較して、より迅速かつ効率的な情報収集が可能になりました。今後は海外サプライヤーにも対象を拡大し、災害発生時におけるサプライチェーンへの影響把握の迅速化や初動対応のさらなる向上を図ります。

  • *直接材:製品の製造に直接使用される原材料や部品のこと。製品の一部となる素材や、製造工程で消費される主要な材料を含む

責任ある調達

大塚グループでは、人権の尊重、適切な労働環境の確保、腐敗防止、環境保全などに配慮した持続可能なサプライチェーンの実現を目指し、2019年から組織横断でサステナブル調達の取り組みを推進しています。
2019年には、大塚ホールディングスおよび主要事業会社の調達担当者で構成する「大塚グループ サステナブル調達タスクフォース」を設置し、サプライヤー向け説明会やサプライヤーアセスメントを実施しました。翌年にはタスクフォースメンバーで「大塚グループ 調達方針」ならびに「大塚グループ サステナブル調達ガイドライン」を策定し、サプライヤーへの周知や同意取得を進めるとともに、評価結果のフィードバックや対話を通じて継続的に改善に取り組む仕組みを構築しました。2022年には、社会課題の多様化やサプライチェーンを取り巻くリスクの高まりを踏まえ、大塚ホールディングスサステナビリティ担当取締役をトップとした「大塚グループサステナブル調達強化プロジェクト」を発足しました。従来からの活動である、人権・労働・環境・腐敗防止の国連グローバル・コンパクトの4分野に加えて、自然災害や地政学リスクへの対応として安定調達の取り組みをグループ横断で開始しました。本プロジェクトでは、グループ共通のサプライヤー評価・改善の仕組みの整備を進めるとともに、アセスメントや対話の対象を国内外へ拡大しています。
さらに2023年には、大塚グループ独自のアセスメントに加え、国際的なサステナビリティ評価プラットフォームであるEcoVadisを導入し、サプライヤーの評価・改善プロセスを高度化しました。
2019年~2023年までに、国内すべての直接材サプライヤー約600社を対象としたアセスメントが完了し、2025年からは、同対象に2回目のアセスメントを実施しています。
また、新たに対象となるサプライヤーすべてに対し、アセスメント実施後に調達担当者がフィードバックレポートを作成し、改善に向けた双方向のコミュニケーションツールとして活用しています。
なお、アセスメントにより、リスクの懸念が認められた場合は、当該サプライヤーに対して是正措置方針に基づく改善支援およびフォローアップを実施し、サプライヤーとの協働を通じてサプライチェーン全体の持続可能性向上に取り組んでいます。

責任ある調達活動推進メンバー鼎談

統合報告書2026 P78

責任ある調達推進分科会が築く
「持続可能なサプライチェーンの実現」

責任ある調達推進分科会が築く「持続可能なサプライチェーンの実現」

責任ある調達活動の実績*1

対象:国内主要事業会社におけるすべての直接材サプライヤー約600社

項目 単位 2024 2025 2026
サプライヤー評価実施社数*2
日本
社 ― 389 170
海外 365 150 273
是正措置方針にもとづくヒアリング 件 7*3
  • *12019年~2023年までに、国内主要事業会社の直接材サプライヤー約600社を対象に、説明会583社、アセスメント653社(国内597社、海外56社)、活動状況の確認(125社〔電話インタビュー112社、Webヒアリング13社〕)を実施
  • *2EcoVadisあるいは大塚SAQのいずれかによる評価実施数。2024‐2025年は実績、2026年は計画
  • *3いずれもリスクの顕在化の懸念がないことを確認

責任ある調達活動を通じたサプライヤーモニタリング

ファーマバイト社からのメッセージ

ファーマバイト社
EVP, Chief Operations
Officer
Ray Gosselin

人々の健康とウェルビーイングに関わる企業として、私たちファーマバイト社は、お客さまに最高品質の製品を届ける使命のもと、サステナビリティの推進に継続的に取り組んでいます。私自身は、サプライチェーンパートナーの皆さまに私たちのサステナビリティに関する考え方や取り組みについて、さらに、その重要性や緊急性について理解いただくために日々尽力しています。その第一歩として、サプライチェーンパートナーの皆さまの現状について透明性をもって把握すること、そしてファーマバイト社の組織の価値を表す“Do The Right Thing、Care Deeply, Do Something”のもと、一丸となり積極的な取り組みを行っています。
また、ファーマバイト社では、サプライチェーンパートナーに対し、各々のサステナビリティに関する取り組みの一環として国際的な評価基準であるEcoVadisを導入しています。サプライチェーンにおけるサステナビリティを推進するうえで、私たちの調達、サプライチェーンパートナーの現状を評価する点でも肝要です。
私たちは、このサプライチェーンパートナーとの戦略的な取り組みが、相互の企業価値を高め、より持続可能な未来への道を開くと、確信しています。

医療用医薬品の安定供給のためのサプライチェーン部門の強固なネットワーク

大塚製薬では、グローバル市場における抗がん剤や希少疾患薬、抗結核薬などの生産・供給に関する重要な課題や安定供給の実現に向けた意思決定のために、「グローバルサプライチェーンコミッティ(GSCC)」を2017年に設立し、海外販社と協働してサプライチェーンの強化に取り組んでいます。2022年から主力製品のグローバル市場でのサプライチェーンを強化するための製造所の追加に取り組み、堅牢なサプライチェーンの構築を進めています。

TOP